info 情報) 虹の大きさ:撮影するときに
外側にもうっすらと虹が見えます。副虹/2次の虹などと呼ばれています。内側のくっきりしているのは主虹/1次の虹。
虹は太陽光が空中の水滴で屈折されて、その時に色(=光の波長)による屈折率の違いによって虹色に分光されたものです。
このあたりは資料も沢山ありますので参考に。
キヤノンサイエンスラボ | 虹はなぜできる?(2011.08.15リンク先修正)
虹のお話
虹はどの方角・方向に見えるか?
虹 〜七色のバームクーヘン〜(2011.08.15リンク先修正)
虹と暈:光と色の不思議(2011.08.15リンク先修正)
それでは撮影との関係を...。
これは主副の虹が水平に近い(日没直前など)太陽光で出来た場合の模式図です。
まず、図の左上は太陽と虹と目の関係を真横から見た図です。太陽はこのスケールでは無限の彼方なので太陽光は左から水平に(地面と平行に)さします。例えば一番上の紫色の線=副虹の紫、になる光、は特定の水滴で屈折/分光されて、紫の波長のみが目に入ります。他の3本も同様。それを正面から見たのが図の右上です。参考のため(35mmフィルムカメラの)焦点距離14mm, 20mm, 24mm, 35mmのおよその画角を示してあります。図の右下は太陽と虹と目の関係を真上から見た図です。
副虹の紫は53.4°の半円で、これを丸ごと撮影するためには水平画角106.8°、垂直画角53.4°以上必要ですが、超広角の14mmレンズでも水平画角が足りません(^^;
普通の光学3倍ズームのデジカメでは広角側は35mmから38mmくらいですので、3枚以上をつかってパノラマ合成(?)する必要があります(^^; まぁ必ずしも全体を写さないといけないわけではありませんが...(^^;
さて、この条件が虹が一番大きく見える条件ですが、日本では地平線や水平線に日没、反対側も地平線や水平線までしっかり見える場所は限られてますので...。もっと一般的には...
これは主副の虹が地平線から30°くらいの太陽光で出来た場合の模式図です。
日本の中心地点の北緯35°、東経135°の兵庫県西脇市上比延町で考えると...。
春分(3/21頃)/秋分(9/23頃)の頃では午前8時半、午後3時半くらい、
夏至(6/21)の頃では午前7時半、午後4時半くらい、
冬至(12/22頃)の頃では午前11時半、午後12時半くらい、
に相当します。
図の左上は太陽と虹と目の関係を真横から見た図で
太陽光は左上から30°の角度でさします。図の右上は正面から見た図、図の右下は太陽と虹と目の関係を真上から見た図です。参考のため(35mmフィルムカメラの)焦点距離14mm, 20mm, 24mm, 35mmのおよその画角を示してあります。
太陽光が水平の時に比べて円がひしゃげ、かつ、下の方は地平線/水平線の下になります。あ、天体等と違って、地平線より下の部分も条件次第では見えますが...。
なお、太陽が40°くらい以上の仰角になると虹全体が地平線/水平線の下に...(^^;
コレくらいだと24mmの画角で全体を写す事が出来ます。コンパクトデジカメではNikon Coolpix 8400や、リコー Caplio GX100などがズーム広角側24mm相当ですし、コンバーターで24mm相当になる機種も沢山ありますね。
...という感じですので、「あ!虹」、と遭遇した場合には季節と時刻によって撮影条件を考える参考になれば幸いです。
(2007.05.30 初稿)
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コメント
「Lab:dddo/実験室どどど」さん、こんにちは。
虹の画角のことを調べていて、こちらにたどり着きました。とても参考になり、勉強させていただきました。ありがとうございます。
自分も趣味のブログを書いているのですが、虹の画角の説明図がとてもわかりやすいので、使わせてもらっても良いでしょうか?
ご高配よろしくお願い致します。
投稿: SMB_Network | 2011.08.14 17:10