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2013.08.27

info)Original fisheye phenomenon/本来の?魚眼現象

魚眼レンズ、魚眼写真の魚眼とは?

元々は水中から(魚が)空気中を真上に見上げたときに、空気と水の界面の屈折により、空気中の180°の半球状の視野が97°の円形に圧縮されて丸く見える(丸の外側は全反射で水中が見える)現象のことで、1906年に米国の物理学者/発明家のロバート・ウッドが提唱した表現です。現象そのものはオランダの天文学者スネル:Willebrord Snellius (1580–1626)の法則によるスネルの窓として知られていました。

なぜか丁度良い感じの説明図が無かった(発見できなかった?)ので作成してみました。
オリジナルの魚眼現象の解説図:
オリジナルの魚眼現象
Original Fisheye phenomenon English Version

光が空気中から水中に入るときに屈折します。界面の垂直から10°傾いた光は約7.5°、30°なら22°、60°で40.5°、80°では47.5°…と傾きが減る方向に屈折し、90°:水面スレスレの入射光では約49°となります。水面上ではこれでおしまいで、この角度を臨界角といいます。
この結果、水面上の180°の半球状の視野が、水中からは画角約97°の円形に見えることになり、この見え方を魚眼と名付けた訳です。
あ、水中ではこの臨界角49°より大きな角度、画角97°の円の外側は、界面で全反射するため斜め下の水中が写って見えます。

というわけで、本来の?魚眼現象の定義からすると魚眼とは「180°の半球状の視野を円形に圧縮した状態で見る」ということになりますね。

では、魚眼レンズ、魚眼写真は、というと…
・180°(または、それ以上や、それ以下)の半(?)球状の視野を、特定の投影法で円形に圧縮投影するレンズ
・用途や撮影意図により、円を記録媒体(フィルムや撮像素子)サイズ内に収める円周魚眼(全周魚眼)と、円の一部を記録媒体サイズで切り取る対角線魚眼(英語圏ではフルフレーム魚眼という言い方をするようですね。対角線画角も必ずしも180°とは限らないのでフルフレームの方がシックリくる気がします。)。

…というトコロでしょうか。

English: Original Fisheye phenomenon:
Refraction at the air/water boundary, known as Snell's window.
The term: fisheye by Robert W. Wood, American physicist and inventor in1906.
Refraction at the air/water boundary compresses view 180 degrees to 97 degrees.
(Critical angle is 49 degrees, over that, total reflection)
Original Fisheye phenomenon

(2013.08.27 初稿)

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