Nikon AF-S 300mm F4E PF ED VR のPFフレアについてレビュー
Nikon AF-S 300mm F4E PF ED VR を発売当日の 2015.1.29 に予約購入、ご機嫌で利用しておりますが、気になるPF フレア (PF flare) をついに確認。よかった(ぃゃよくないけど^^;
注)PF フレア (PF flare)
Nikon AF-S 300mm F4E PF ED VRはPF(Phase Fresnel:位相フレネル)レンズを使うことで小型軽量化を図っているが、このレンズの特徴として強い光が画面内にあるとPF フレア (PF flare)とNikonが呼んでいる特徴的なフレア(点光源の場合リング状で虹色付き)が出る。
撮影条件は
Nikon D5300
AF-S 300mm F4E PF ED VR
F4, 1/1600sec, ISO140
シャッター優先、ISOオート、スポット測光で電信柱が適正露出になる様にして、やや薄曇りの太陽を電信柱の後ろに隠して撮影。
図1の1a、2aは撮影したそのままのオリジナル。点光源ではなく、そこそこ滑らかな直線状の輪郭から「ダイヤモンド富士」的に少し薄雲で輪郭のぼやけた光源が見えている状況。2aは左右対象に、1aは左側に大きく。
中々キレイですね(ばき)。
個人的には、広角や魚眼ではフレアやゴーストが付き物だし、こういう特徴的な画像というのも嫌いではないですが、まぁ、議論の分かれるところでしょうね^^;
個人的に確認したかった点は、点(や比較的小さい強い)光源でなく、暗い被写体と明るい背景の場合です。日の出前や日没後、曇りの時、逆光の影部分、など、被写体を照らす散乱光や反射光は弱いけれど背景の空は明るい状況では、被写体の輪郭(とその外側全体)に点光源を並べたようなかたちになります。
被写体をシルエットにしてしまう場合を除き、写真的に綺麗な画像は得難い状況ですが、鳥さんは結構この様な状況で活発に活動してくれるので、「動き」を撮影したい私としては避けるわけにはいきません。
1a, 2aをよく見ると、特徴的なフレアの部分以外も結構白っぽくフレアが広がっている様に見えます。全体的に紗がかかった様な雰囲気になっています。
そこで、1aのコントラストと彩度を強調して、少し見やすくレベル調整した1*aを見てみると、縞模様的に色が出ているのが分かります。ISO140なので、ほとんど高感度由来のノイズは出ない条件ですがピクセル等倍で見るとチョット似た雰囲気のザラっとした「ノイズっぽいモノ」になっているのが分かります。
同じ1*の写真の画面下端付近:1*bを見ても、多少は背景光が弱まっているにもかかわらず同様の「ノイズっぽいモノ」が乗っているのが分かります。
但し、1*a、1*bは、あくまでも確認のためにコントラストと彩度を極端に強調しているモノで、通常使うのに近い1a、2aでは、特徴的なフレア部分以外は、「白い紗がかかったような」フレアに覆われるというイメージであることが分かります。つまり、点光源的な場合以外は、明暗差によるPFフレアは(おそらくスペクトルが加色混合で相殺されることで)概ね白っぽい(極端に色が出ない)ノイズ的なモノに留まる、ケースが多い様であると言えると思います。
さて、それでは実際の鳥の作例で見てみましょう。
300mm(35mm換算450mm)でスズメくらいのサイズの小鳥だと、やはり画面の極一部をトリミングで切り出して、ピクセル等倍か、それに近い状態で鑑賞するケースが多いですが(当者?比)、日没後の「安全距離(?)」のスズメは、まぁこんな感じです^^;
作例写真1 日没後のスズメ
Sparrow image Actual pixels/スズメ画像ピクセル等倍
撮影条件は
Nikon D5300
AF-S 300mm F4E PF ED VR
F4, 1/500sec, ISO10,000
プログラムオート、ISOオート、スポット測光でスズメが適正露出になる様に撮影。
D5300の常用最大感度がISO12,800ですので、まぁ高感度ノイズもそれなりに混じってますが。
従来製品のAF-S 300mm F4D IF-EDでは、この様な白い紗はかかりませんので、画質を求めるなら、こういう条件ならソチラの方が良いコトになりますが、如何でしょう。
個人的には…まぁまぁPFフレア効果(?)入りの、それなりに味のある絵、になっている、かなぁ、と^^;
次はカラス。カラスとかセキレイの様な、真っ黒な部分がそれなりの面積を占める鳥さんが、一番心配だったのですが…
twitterとfotologに投稿済みの
作例写真2 餌をくわえて運ぶカラス
Crow image Actual pixels/カラス画像ピクセル等倍
撮影条件は
Nikon D5300
AF-S 300mm F4E PF ED VR
F4, 1/1600sec, ISO5,600
シャッター優先、ISOオート、スポット測光でカラスが適正露出になる様に撮影。
えっと、これだけ見ると背景暗いですが、トリミング前の写真(次)を見ると屋根の上に太陽があって、そこからフレアが広がっているのが分かります。
さすがに…カラスの自然な光沢感は…ちょっと(だいぶ?)損なわれてしまいますねぇ^^;
画像自体は…スズメ同様、それなりに味のある絵、になっているかなぁ、と^^;
「動きを撮影したい私」としては、それなりに大丈夫、ですが…
折角だから光沢のある質感まで伝えたい、となると、
背景を選ぶか(中々選べない)、できるだけ順光で撮影するか(状況を選べば大丈夫な事も多いけど、カラスなど賢い鳥は、結構、太陽を背にしたコース(や電線や稜線に隠れるようなコース)を上手く選択するように思うのは私だけ?)、従来機種を持ち出すか…。
300mm F4E PFが軽いので、300mm F4Dを小型リュック等に入れて携帯、状況次第で使い分け、という事も、現在の体力のない状況でも可能かなぁ、とも思いますが、ますます怪しい雰囲気になりそうですね^^;
トリミング前のカラスの写真、コントラストと彩度を強調した画像。
作例写真3 餌をくわえて運ぶカラス、トリミングなし、コントラスト彩度強調
Crow image Actual pixels/カラス画像ピクセル等倍
コントラストと彩度を強調しているので黒っぽい屋根やカラスにPFフレアがどのようにかかっているか分かりやすいと思います。
もう一枚カラス。
Crow image Actual pixels/カラス画像ピクセル等倍
Crow image all Actual pixels/カラス画像全体ピクセル等倍
撮影条件は
Nikon D5300
AF-S 300mm F4E PF ED VR
F4, 1/1600sec, ISO560
シャッター優先、ISOオート、スポット測光でカラスが適正露出になる様に撮影、影になっている部分が分かる様に編集で露出を+2EV明るくしてレベルを適正に調整。
今度は、順光部分と逆光で影になっている部分が混在する写真です。順光部分は金属光沢らしさも出ていますが、やはり影の部分は背景などからのPFフレアで紗がかかった様な状態になっています。
もちろん、この写真だと、撮影したままの状態=影の部分はかなり暗い、ならばPFフレアは気にならなくなりますが…。
というわけで…300mm F4E PFの軽量コンパクトな利便性を考えると、今の所、私の用途ではPFフレアの影響を上回る、という感じですが…。
皆様は如何でしょう、参考になれば幸いです。
以上。(2015.02.13 初校)
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